2009年03月02日

やってはいけない開業準備@



今日から数回にわたりちょっと無謀な開業の例を紹介します。動物病院の開業は、年齢的に30歳前後が多数派です。いわゆる若年起業です。若年の起業は、望ましいのですが、リスクもまた多いのです。その理由は、ひとえに経験値の少なさにあります。

人生、誰しも失敗は数多く起こりますが、できれば大きな失敗は、避けたいものです。特にここ数年は、経済情勢がどん底です。したがって、失敗したとしてもできるだけ被害を少なくすべきです。そこで、無謀な開業例を紹介して、失敗のない開業にしてもらいたいと、人生の先輩として、また経営者の先輩としてお伝えしたいと思います。参考になれば幸いです。

初回は、本当に、開業場所を慎重に選んだのか?と疑問に思う例を紹介します。参考にしてください。

数年前神奈川県のF市で診療圏調査をしていたときに出会った例を紹介します。A動物病院と呼んでおきます。A動物病院の場所は、F市の郊外、最寄の駅は、F駅とT駅。2駅の中間に有り、それぞれの駅から車で20分近く有ります。

立地は、住宅地のはずれに有り、農地と工場用地まばらに住宅地が点在しています。全面道路は生活道路になっています。日中はそこそこの交通量が有りますが、やや建物の認知性が弱く、周囲の人口も半径1km内で9,000人前後です。その外には中規模の住宅街が数箇所有りますが、いかんせん寂しい場所です。

競合は、半径1km内には、1件です。それほど強い競合では有りません。高齢の院長先生で利用者もほとんどいないようでした。設備も古く昔の動物病院といった様子です。

A動物病院の規模内容は、20坪弱の広さ、一戸建ての建物です。設備は、レントゲン、各種検査機器、そして入院設備です。トリミングやホテルはやっていません。

私の調査では、1日の患者数は、5〜10人程度のようです。開院して10年ぐらいでこの程度の患者数では、病院経営としては順調といえないでしょう。院長先生は、40歳前半です。

このA動物病院の開業を失敗例と決め付けるのは言い過ぎでしょうが、毎日が5人〜10人では面白くないですし、なんの為に開業したのか?と考えてしまうと思います。収入的にも勤務医と大きな違いはないと思われます。最悪の場合、それより少ないかもしれません。第一仕事が楽しくないと思います。出来れば1日20人ぐらいは患者さんが欲しいと思います。それで仕事をしていると言う充実感があると思います。自由にのんびりと言う点は満たされているでしょうが、やや充実感に欠けるのではないかとおもいます。

この例は、もっと立地選定を厳密にすれば避けれたと思います。この地域は、周辺に強い競合が数件有ります。それも、競合は目立つところに有ります。このA病院は、生活道路に面しているとはいえ、近隣に建物が無く寂しい立地です。これでは女性には敬遠されます(女性に敬遠されやすい物件や場所は、ほぼダメです)。建物も古く暗い感じを受けます。見た雰囲気が暗いのです。賃料は安いかもしれませんが、場所と建物が×です。よくここを選んだと思います。周囲には、良い立地や物件がまだまだ有るのに。と私は考えました。

立地選定(物件選定)は、院長先生が気に入ることが第一基準ですが、やはり複数の目を通した判断、それも専門家(業者やコンサルタント)のチェックを受けるのが、失敗を避けるコツです。
posted by 動物病院開業研究会 at 13:18| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 開業準備で大切な事&やってはいけないこと | 更新情報をチェックする
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